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各宗派の崇拝するほとけさまの法力とは1

(東)持国天王

持国天王は東方の守護神で、梵名をドウタリラーシュトラといいます。
東方領土の三州も兼ねて守護するので、持国と称します。この東方から須弥山に入ろうとする邪鬼をこらしめ、正しい仏教を得んとする人々を救済する天王の一人であります。

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(南)増長天王

増長天は南方を司る守護神で、梵名をヴィルーダカといいます。
生長する、あるいは増大するといったことを意味するとあります。南方から入ろうとする悪い者を懲らしめ、仏教信者を守護するとも説かれています。

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(西)広目天王

広目天は西方の守護神で、梵名をヴィルーバクシャといいます。
正しい仏教を保つ者を守り、悪人を罰して仏心を起こさせる、御法の善神として崇められている天王であります。

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(北)毘沙門天王

毘沙門天、又は多聞天は北方を司る大王で、梵名をヴァイシュラヴァナといいます。
この大王は、北方を多くの夜叉や羅刹を統率して守護します。
その姿は怒りの形相で、甲冑を着け片手に宝塔一方に宝棒、又は戟(ほこ)を持っています。
この天王は、最も徳があるということから、「宝物自然なり」といわれ、我が国では七福神の一人とされて、多くの人仰を集めている福の神でもあります。

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不動明王

火生三昧に入ってすべての罰障を滅し、決して動揺しないので不動といいます。
不動明王さまは利剣と羅索を持ち身から火焔を出し一目をもって上を見、もう一目をもって下を見、下歯で上唇をかみしめている。
これは怒りの相を示し、一切の煩悩の生を断ち切って不生不滅の彼岸に更正させる働きを表しています。
この不動明王さまは憤怒の顔をして私達を襲う悪魔達(煩悩等)に対して守って下さる事を目的として存在すると説かれています。このように不動さまは悪に対しては厳しいが、その反面善の衆生にはやさしく慈しみが深い大変ありがたいほとけさまであります。

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愛染名王

梵名で羅哦羅闇(らがらじゃ)といい、羅哦(らが)は愛貧染着(あいとんぜんちゃく)の意。
大愛欲と大貧染に住する本尊。愛をもって衆生の煩悩を浄化し解脱させるところからこの名があります。真言宗金剛界曼荼羅の代表的明王っで胎蔵界の不動明王と共に最重要の位置を占めている。
その姿は赤色憤怒の相を示し手に持つ弓擶(きゅうせん)は三障四魔を払い、世を捨てる妄見を射ることを示しています。
日蓮上人は「愛染明王は煩悩即菩薩なり」と説きまたご本尊の功徳を
「さいはいは愛染の如くなるべし」と示されています。また日蓮さまは不動明王についても、
「生死即涅槃の躰なり、されば愛染は恵なり不動は定なり。この愛染・不動は何物ぞ、定恵の二法なり」・・・と「只是れ我らが色心境定恵の妙法是れなり」と重要に示されています。

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 鬼子母神

鬼子母神のことを許梨帝母(かりていぼ)ともいいます。夜叉の娘で鬼神般闍迦(きしんはんじゃか)の妻。一万の鬼の子の母でもあります。性質は凶暴で人の子を取って食うのを常としていた。釈尊はそれを見て哀れみ戒めるために末子の嬪迦羅(ぴんから)を取ってかくしたのです。
鬼子母神は七日間さがしても見つからず、釈尊の所に行ってその安否をたずねました。
釈尊はその悪行を戒め三帰五戒を授けて死ぬまで人の子を取って食うことをしないと誓わせてその子を返したといいます。
以来鬼子母神は求子の安産・水児を守護する女神となった。また日蓮上人は
「陀羅尼品(だらにぼん)と申すは二聖・二天・十羅刹女の法華経の行者を守護すべき様を説きけり」・・・と鬼子母神の存在を示しています。

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大黒天

古代インドではマハーカーラといって暗黒の悪神とされていましたが、お釈迦さまの説法により改心して大衆に飲食をあたえる施福愛楽の施福神とされ、中国に伝わり伝教大師によって日本に伝えられ、平安時代の始め頃に天台宗の寺院にまつられるようになったとあります。大黒天は釈迦に説法され改心した時に
「吾は今後、薄福小徳の衆生一日千人に財を与えるであろう」と誓ったといわれている。
日本の民間信仰になってからの容姿はニコニコとした福相に変わり、福の神として崇められているのであります。

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